今年6月、武器を持たない黒人男性や女性の殺害に対し人種的・社会的正義を求める無数の人々に、私たちも賛同の声を上げました。その際、私たちはゲーム業界内で過小評価グループにあたる起業家への投資およびスタートアッププログラムに1000万ドルを投じることを約束しました。当時は約束しただけでしたが、現在これは「過小評価グループ起業家プログラム(Underrepresented Founders Program)」として実際に動き始めており、今回ここで最初のパートナーシップを発表できる運びとなりました。

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このプログラムに参加する最初のデベロッパーは、ドイツ・ベルリンのインディーデベロッパー「Twin Drums」です。私たち自身も当初は小規模なインディー企業だったことから、「社会的に弱い立場にあるプレイヤーたちに本格的なゲーム体験を提供する」という彼らの理想と目標には深く共感できる部分があります。彼らのデビュー作となる「The Wagadu Chronicles」は、ロールプレイを特に重視するアフロファンタジーMMORPGです。このゲームの世界は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」第5版のキャンペーンとしてオフラインでも楽しめるようになっており、無料ですぐにプレイできる300ページのガイドブックも用意されています。彼らのKickstarterページでは「The Wagadu Chronicles」の最新情報や開発状況を確認できるようになっています。(さらにコミュニティーに参加して彼らをサポートしたり、彼らの目指すゲームについて詳しく知ることも可能です)

開かれたコミュニティーを共に築くために

ただでさえ大変なゲーム開発ですが、さらに社会制度の非効率性や不平等も、過小評価グループの起業者にとって大きな妨げとなります。これはあってはならないことです。彼らデベロッパーには、高価なソフトや開発キットの調達方法に頭を悩ませたり、煩雑な事務手続きに時間を奪われたり、あるいは企画を市場に出すためのコネクション作りに奔走するのではなく、ゲーム製作に集中してほしいと思っています。私たちの初のパートナーは「Twin Drums」になりましたが、これは今後も増える予定で、私たちは彼らのようなパートナーに以下のようなサポートができると考えています。

投資:数千ドルの開発キットやゲームエンジン、プログラムといったものが、目標を実現しようという熱意あるチームの障壁になってはいけません。その上さらに社員の給料や医療保険、オフィスの経費などを考慮する必要もあります。私たちがデベロッパーにして欲しいのは、家賃ではなくゲーム作りに対する心配です。株の発行によるものであれ、プロジェクトへの融資であれ、私たちの資金提供は常にデベロッパーが最優先されます。 

教育:起業というのは何かと大変なものですが、当社にも法務上のあらゆる疑問に答えられるような弁護士チームがいるわけではありません。その代わり、私たちは自らの長年にわたるゲーム業界での経験(と当社法務部の経験)を彼らに提供することができます。つまり様々なノウハウや技術による指導、訓練、そして支援ということです。

アクセス:時として、状況に適したコネクションの有無がプロジェクトの成否を分けることもあります。私たちは過小評価グループの開発者たちが、ライアットやその他の企業に在籍する業界最高峰の開発者の持つ、包括的な知識にアクセスできるようにしたいと思います。デザインや事業展開についての相談であれ、あるいは単なる技術指導であれ、私たちはコミュニティーの発言力を高め、才能を伸ばせるよう努めています。

とはいえ私たちは一企業であり、このような方面の専門家ではありません。そこで影響力を高めるため、キーパートナーである数社にも協力を仰いでいます。今後の数ヶ月で、さらなるパートナーシップのニュースや、業界内ですでに多様性の推進に努めている企業との協力内容をお知らせできると思います。

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前に進む

私たちはゲーム業界での過小評価グループの問題を独自の力で解決しようとしているわけではなく、できるとも考えていません。私たちができるのは、自分たちが「そうあって欲しい」と願う状況への変化を促すことだけです。

「The Wagadu Chronicles」については準備ができ次第その開発状況をお知らせするとともに、新たに当プログラムに参加するデベロッパーやパートナーについても随時お知らせしていきます。それまでは「The Wagadu Chronicles」のTwitter公式アカウントか、もしくはKickstarterページをご確認ください

この件に関する報告はこれだけでは終わりません。新たなパートナーが加わった際には、また改めてお知らせしようと思います。残念ながら現段階ではこれ以上パートナーシップの申し込みを受けることはできないのですが、機会は常にうかがっていますし、皆さんのゲームをプレイできる日を楽しみにしています。